後々のリスクを回避するために
これからの成長が見込まれる介護業界へ参入して、様々な業態で起業したいと考える方や法人はまだまだ多いです。これまでの社会経験や業績を活かして異業種へ参入することは介護業界全体を活性化させて、クオリティの高いサービスを利用者へ提供することにつながり、まさに喜ばしいこととも言えます。
しかし、ただ単に成長が見込まれる業種だからという理由だけで、介護業界の現状やデメリットを深く把握せず、起業・参入するのはリスクが高すぎるでしょう。
一口に介護業界へ起業・参入して経営者になるといっても、経営マネジメントや財務だけをやっていればいいというものではありません。
介護はあくまで「人対人」の福祉サービス業である以上、まずは利用者の健康状態をはじめ、人生プロセス、家庭状況にマッチした環境づくりなど、様々な考慮をしなければなりません。そのための適切な助言やマネジメントを施設スタッフへする必要がありますし、人材の採用から配置まで幅広く考えなければならないのです。
そこで、介護業界での起業や参入を考えている方は、少なくとも1度は介護の現場で見て聞いて肌で知るような体験をするといいかもしれません。例えば比較的容易に取得できる介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)であれば、初歩的な介護福祉全般の知識を得ることができるでしょう。また、休日などに福祉施設や介護施設へのボランティアに参加し、現場を体験しておくこともおすすめです。
このように、介護スタッフとして仕事をしてみることで、まずは現場をイメージしやすくなります。ひいては、現場のストレスリスクの回避にも繋がるのです。