派遣社員とストレスチェック

2015年にスタートしたストレスチェック制度により、常時働く従業員が50名以上いる事業場では、従業員1人1人にストレスチェックを行うことが推奨されました。しかし、非正規労働者である派遣社員はストレスチェックの対象になるのでしょうか。

実際、派遣社員でもストレスチェックを受ける対象になる場合があります。派遣社員がストレスチェックの対象となるにはいくつかの条件があり、条件を満たす場合ストレスチェックを受ける権利があります。
ストレスチェックは正規労働者、非正規労働者を問わないので、派遣社員でもこれらの条件に当てはまればストレスチェックを受けることができます。しかし、派遣社員に関してはストレスチェックが強制されるというわけでもないのです。

派遣先企業のストレスチェック実施の基準となる従業員数には、派遣社員も含まれています。一方で、派遣社員へのストレスチェック実施は義務ではないという実情があります。そのため先述の条件に当てはまったとしても、派遣社員の場合はストレスチェックを受けないケースがあるのです。

派遣社員の場合、派遣先企業ではなく派遣元企業がストレスチェックを実施するケースがあります。法令上は、派遣先企業と派遣元企業が連携し、両方が派遣社員にストレスチェックを実施することが望ましいとされています。そうした連携をして、高いストレスが認められる派遣社員に対しては作業内容の変更や勤務時間の変更などを行うなどのケアが大切なのです。